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[陽太視点]
10分のハーフタイムで、俺達はひたすら作戦を練る。
うちの引率の顧問はバスケ未経験者のため、指示が出せない。
前まではコーチがいたらしいけど、今はいないらしい。
「すいません。
ちょっとトイレに行ってきます」
「おう」
俺は駆け足でトイレに向かう。
そしてトイレのドアを開けると……。
「あ」
「じ……神野くん」
そこには神野くんが。
お互い喋り出さないため、沈黙した空気が流れる。
前半最後、俺はふがいないプレーをした。
今の流れで、一緒にバスケやろうって言っても……きっと神野くんは来てくれない。
色々考えていた時、静寂を破ったのは……。
「少し……お前に対する見方が変わった。
ただのバカじゃ無かった」
小さな声で、神野くんは言った。
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