練習試合

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「え、神野くん今何て」 「何も言ってねぇよ。 ただまぁ……さっきまでの流れじゃまず勝てねぇだろ」 「う……でもやってみなきゃ分からないじゃん!!」 「あのガードが入ってから流れが完全に蒼英だ。 ただでさえ4、5番が強いのに、あのガードが更に力を引き出してる」 神野くんの言う通りだ。 俺は相当苦しめられていた。 「せめてあのガードを止めなきゃ勝ち目はねぇ。 でも、うちにいるガードで勝てなる奴はいないだろ」 「いるよ!!」 「誰だよ。 控えてる一年か?」 「うん」 「ベンチにいる時点でそれ程の選手には見えないけどな」 「小田くんじゃない。 俺が言ってるのは……神野くんのことだ」 「は? お前何言って」 「神野くんが入れば勝てる!! 辰見さんが蔵馬さん達を生かしてるなら……それ以上に神野くんが俺らを生かしてよ!!」 「んなこと俺が出来る訳ないだろ」 「出来る!! 俺の目に狂いはない!! あの時見た、神野くんのパスなら……!!」 ここで神野くんを勧誘出来れば……!! 何と言われようが、絶対説得する!!
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