練習試合

26/52
前へ
/1016ページ
次へ
「恥ずかしいのが嫌!? じゃあお前はカッコイイ所を客に見せるためにバスケやってんのか!? 違うだろ……バスケが好きだからやってんだろ!?」 「ぐ……離せ!!」 神野くんは俺の手を強く振り払った。 お互い息が荒くなる。 静寂が訪れる。 「……神野くんの気持ちは良く分かった。 でも……俺は神野くんの、バスケが好きな心を信じてるから……」 俺はそのまま神野くんの顔を見ずにトイレを出た。 「さぁ、後半だ。 点差はちょっと厳しくなってきたが……追い付けない訳じゃない。 後半の20分で、絶対追い付くぞ!!」 「おう!!」 「練習試合だが関係ねぇ!! 全てを出し尽くせ!!」 「おう!!」 「陽太、辰見のマークを任せていいか?」 「はい!!」 いない奴に頼ってる場合じゃない。 俺がやるしかない……!!
/1016ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6302人が本棚に入れています
本棚に追加