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「よしっ、いくぞ!!」
「おう!!」
2年生の鷲見さんと代わって、神野くんが11番を背にコートに入った。
蒼英体育館は異様などよめきを見せる。
ここで神野くんという謎の存在。
蒼英相手に、神野くんはどんなプレイを見せてくれるのか。
試合は辰見さんのフリースローから始まった。
辰見さんは確実にフリースローを決めた。
スコアは46-67。
「ヘイ」
俺らの攻撃。
神野くんがボールを運ぶ。
蒼英はもちろん、春日谷のメンバーどころか、俺も知らない神野くんのプレー。
神野くんがどんなバスケをするのか、それが今一番注目されていることだろう。
「よろしく」
「…………」
辰見さんが神野くんにマークした、次の瞬間。
「えっ?」
「あれ?」
神野くんはいつの間にかパスをしていた。
だけど誰も触れもしないまま、ボールはコートの外に出てしまった。
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