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[大翔視点]
畜生……。
最後、俺の判断が誤っていたせいで負けた。
俺は変わるためにチームに入ったのに……負けたんじゃ何も変わらねぇじゃねぇか。
くそ……。
「神野くん、お疲れ。
明日からまた練習して、次は勝とうね!!」
「……七海」
「お、苗字だ!!」
「うるせーよ、馬鹿野郎」
「そういえば、試合中も呼んでくれたよね!!」
「呼んでねぇよ!!」
「よう、仲良しルーキーコンビ」
「辰見さん」
「仲良しコンビじゃねぇよ!!」
「ははっ。
まぁ今日はお疲れさん」
「お疲れ様でした!!」
七海と辰見が握手をする。
その流れで俺に握手を求めてきた。
だけど俺は、握手を拒否した。
すると辰見はふっと笑った。
「インターハイ予選……いや、その前の春季大会か。
練習して勝ち上がって、リベンジしに来な。
挑戦はいつだって受けるぜ」
「……うるせぇ。
言われなくたってやってやるよ。
てめぇらだって負けんじゃねぇぞ」
「ふっ……またな、ルーキーコンビ」
俺らは蒼英体育館を後にした。
春日谷というチーム。
辰見洸希という存在。
まだバスケを辞めるには、ちょっと早いかもな。
ただ、その前にもう一つだけ……。
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