出会い

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「えっ……」 4人? 4人っていくらなんでも……。 「……アホくさ。 俺は帰るわ」 神野くんは振り向いて帰ろうとする。 「ちょっ……神野くん!?」 俺はすぐさま神野くんを追い掛けた。 すると廊下で神野くんは立ち止まった。 「ウゼぇんだよ!! ついてくんな!!」 「嫌だ!! ってかあんな上手いのに、何でバスケ部入らないの!?」 「あんな4人しかいない部活じゃ勝てねぇだろ。 試合も出来ねぇし」 「俺らが入れば試合出来るじゃん!! それに努力すれば……絶対勝てるよ!!」 「努力?」 神野くんの表情が変わった。 俺はその目に一瞬威圧される。 「あのな、テメーに一つ教えといてやる。 ……努力なんて実らない!! 何の意味もねぇんだよ!!」 そう言って、神野くんは歩き始めた。 「ちょっと神」 「ついてくんな!!」 俺はついに足が止まる。 神野くんはそのまま歩いて行ってしまった。 努力は実らない? ……それは違う。 また会ったら、もう一度話そう……。
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