ヘタレな青年は、ただの変態

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--ブルータス【A-地区】 街の中で一番活気盛んなこの地区には溢れ返るほどの人がいた。 その中に一人…建物の壁に背中を預け、人々の顔をジックリと眺める青年がいた。 漆黒の腰まで伸びた長髪に深紅の瞳。 そして、その青年の顔は、醜いほどに… ニヤケていた。 -この街はやっぱり美女がたくさん居やがる! -どの美女をお持ち帰りしましょうかな~ 嫌らしい気持ちを全開にまで引き出している青年を傍から見れば、ただの変態。 それ以外の何者でもなかった。 「な…!!!」 青年の眼前を通りすぎた一人の美女。 美しいほどの金色の長髪にブルーな瞳。 体型もまたすばらしく、 ぼンっ!!! きュッ!!! ボンっ!!! のナイスなバディを兼ね備えた美女は、通りすぎた直後に一瞬だけ振り返り青年と目が合った。 -もしや!!振り返ってまで僕チンの事を見つめる。 -これが行き着く先は----俺に気があるのか!? -それとも…誘っておられるのか!? この激しいほどの勘違い野郎こそが本作の主人公--ライナであった。
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