ヘタレな青年は、ただの変態

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-見てろよ!今日こそはゼッテーに落としてやんぜ! 俺は建物の壁から離れ、ゆっくりと美女に近付いていく。 今更ながらに気付いたのだが、美女の後ろ姿は真っ赤なマントに覆われ身体は確認できねぇーな… だが!! あの髪はいい匂いがしそーだな~! 「あの~すいません!!」 思い切って金髪美女に声をかけたのだが、 「………………」 無視!!! なんて気の強い美女でいらっしゃる!! そうこうしている内に金髪美女は人ゴミの中へと消えさって行った。 「今のは気付かなかっただけであって、無視じゃね!」 俺は美女の為、暑苦しい人ゴミを掻き分けては流され掻き分けては流されの繰り返しの末やっとこさ人ゴミからの脱出を果たしたのだが、完璧に美女の姿は見逃してしまっていた。 「何と言う不覚!!!!…金髪美女~~!アナタは何処(いずこ)へ~~~!!!」 俺の叫びに周りの群集達が馬鹿な奴を見るような目で見つめてきた。 クスクスと微笑み群集達は一斉に声をかけてきた。 「頑張れヘタレ!!」 「あんたみたいなヘタレに女はときめかないわよ!!」 「最後まで諦めるな!!…ライナ!!お前の願いは何だ!!」 群集達の言葉にライナの心は徐々に焔を灯していく。 俺の願い……… 俺の願いは………!! 「世界中の美女と夜の運動会をすることだァ!!!」 群集達は思った… 救いようのない阿呆だと---。
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