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ありがとな。八百屋のおっちゃん。
おっちゃんのおかげで、消えかけていた俺の望みを再確認できたぜ!!
この恩は一生忘れねぇ!!
「野郎共!!!俺ァてめぇらみたいな良心な奴らと出会えて最高だぜぇ!!」
オオオオオオオオォお!!!!!!!!
群集達が手を天にかざし、盛り上がる。
そうと決まれば行くしかねぇ!!
「愛しの金髪美女様!!…アナタがいずこへ行こうともお供いたしまする!!」
俺は風を切り、空気を吸い込み、地を蹴り、走り出していた。
「まったくライナの奴は懲りなんだな!」
八百屋のおっちゃんは呆れ顔で呟いた。
ブルータスのAー地区では、女好きで有名なライナ。
来る日も来る日も美女を見つけてはナンパを繰り返すが一度も成功を納めたことがない。
振られては諦めることからヘタレと呼ばれるようになったライナだが、今回は違うようだ。
漆黒の髪をなびかせながら走りさるライナの背中は、輝いていた。
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