ヘタレな青年は、ただの変態

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群集共の応援を受けた俺は金髪美女を捜し求め走っていた。 古風的なレンガ造りの家が建ち並ぶこの街。 人口が人口なだけに民家もそれなりにあり、金髪美女を捜すのは至難の技とも言えるのだが、そんなもん、今の俺には小さな障害にしかならねぇ。 どんなに人が溢れ返っていようが、俺の自慢の“息子さんレーダー”があるかぎり美女は俺の前から逃げ切れない!!! 多少はストーカー的な要素も含まれるライナ君だが、今の彼にそんな些細な事など気にするに値しないのだ。 「…どこにもいねぇな」 捜し続ける事、30分。 一向に見付かる気配がない。 時刻は午前11時59分。 微妙な時刻なのだが、もうそろそろでランチの時間だ。 「しょうがねぇか…。……飯でも食った後に捜すか」 捜査を中断し、最寄の定食屋に足を運ぶ。 ライナはまだ知らない。すぐそこに闇が迫っていることに---。 それをきっかけにライナは戦争に巻き込まれるなど、誰もしる由もない。
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