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階段を降りようとすると、男女の話し声が聞こえた。
二人で下を覗いてみると……。
「ねぇ、あれって同じクラスのみほちんじゃない? で、男の方は特進の市ノ瀬君だよ!」
なっちゃんは小声で驚いいたように言う。
「市ノ瀬君?」
首を傾げている私に、目を丸くする。
「理子、知らないの!?
市ノ瀬君って言ったら、学年1もてる王子さまだよ。頭良くて、顔良くて、クールな所が格好良い。しかも! 今は彼女いないらしいよ」
ビシッと親指を立て得意気に話す。
そんなに素敵な人が居たなんて知らなかった。何で教えてくれなかったのよ!
噂の彼を見ようとさらに身を乗り出すけれど、後ろ姿で良く顔が見えない。その代わり、二人の話し声がはっきり聞こえた。
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