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哲也さんの後に続き、階段を降りると後ろからアイツの笑う声がした。
「毎日イギリスって。……ぶっ」
なによ馬鹿にしちゃって。顔が良くても、性格が悪いなんて最悪。
私はジロリと睨み無言で階段を降りる。
「ほっぺ……膨らんでるよ」
ぶぶっと吹き出す音がして、クククと笑い始める。
私は、膨らんだ頬の空気を少しずつ吐き出しペタンコにしてから、もう一度睨んでやった。
****
アイツが作った夕飯のカレーはかなり美味しくて、何だか負けた気分になった。お代わりはしないと誓いながら、あまりの美味しさにあっという間に食べてしまう。
食事の間、哲也さんは私を知ろうとしてくれているみたいで、好きな食べ物から彼氏はいるのかまで色々尋ねてくれる。
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