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いつもならこの和やかムードに流されちゃう私だけど……。ここはしっかりしなきゃ! 「あの、哲也さん。 ここで住むのを凄く楽しみにしていたんです。 でもやっぱり男の子と一緒に暮らすのは、問題ですよね!?」 い、い、言えた! これで哲也さんが冷静に考えてくれたら……。 「あ、そうなの? でも大丈夫! 瑞希はこう見えても、料理も洗濯も掃除だって得意だから」 え? 得意気に話してるけど、違うんです! そこじゃないんです! 若い男の子と一緒に住む事が問題なんです! もう一度はっきり言おうと立ち上がろうとした時、電話が鳴り出す。 「あっ、ごめん。ちょっと待っててね。 もしもし市ノ瀬です。あ! しんちゃん元気? 理子ちゃん無事に着いたよ」 良かった、パパからだ! 「哲也さん、代わって下さい!」 奪うように哲也さんから受話器を受け取り、部屋の隅へと移動する。
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