夏の再会プロローグ

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ここでこんなことをして暇を潰すのは勿体無い。 そんな考えに至ったのはそれから15分ほど経ってからだった。 ぼくの頭はすでに機能停止しているようだ。暑さにやられたな。 そんなだから、ぼくがその考えに至って行動するまでにさらに5分30秒ほどの時間が経過した。 なにやってんだぼく、と自分に悪態をつきつつやっと駅から移動する。 だいぶ無駄な時間を過ごしたが、暑さにまいって駅のなかに避難したのは仕方ないことだと思う。 というか、動きたくなかったんだし、仕方ないよね。 自分自身に今度は言い訳をして知り合い――緋彩(ひいろ)のところへ向かうことにする。
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