始まりは…

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(翔side) 「ハクシュッ!」 うぅ寒い… いくら会社の中が暖房ついていても、冷えきった体の体温はなかなか上がらない。 社長には遅刻の事で怒られたし、同僚にはコート忘れてきた事を笑われるし… ああ今日はもう帰りたいよ… っていうかあの人、タイプ過ぎたな… 綺麗なブルーの髪。 動物と話す時の優しい表情。 僕っていつから男に興味を持ち出したんだろう… ホモじゃないって否定しきれなくなってきた(苦笑) でも早くチビに会いたいけど、やっぱりあの人にも会いたいだなんて思ってしまったんだ。 よし、今日は早く終わらせて早く会いに行こう! [あっ翔!] 「なんですかー?」 [資料ついでにこれもまとめておいてくれ!じゃ。] はぁああぁあぁ!!? こんな量ムリ!! 絶対にムリだからっ! 「……残業とか」 泣きたくなってきた… なんで今日に限って僕を頼るかな…はぁ… (麻緒side) 日も暮れてより一層冷え込んできた。 あの人、上着なしで風邪引かないかな… ハンガーに掛けてあるコートを眺めながら少し心配になった。 (にゃーん) 『チビ…寂しいの?きっともうすぐ会いに来るよ』 ……動物は可愛い 人間と違って裏切ったりしないしね。 『でも確かに遅いね、お前の主人……』 時計はもう日付を変えようとしていた。 もしかしたら今日は来れなくなったのかもね… (翔side) 「おっ終わったー!!!」 あれから資料作りに集中し続けて12時間…。 やっと全て作り終わった!!!凄いぞ自分っ [なんだ…まだ残ってたのか?さっさと帰らないとまた明日も遅刻するぞ] ………っぐ 誰のお陰で残業したと思ってるんだ…っ!
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