凜の名案。

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なおもよっちゃんを見つめる遼に疑問をもったのか、凜が訊いた。 「ねぇ、オタク君が見てるあのアイドルって、なんて言う子?」 「あぁ、あれ。よっちゃんっていうんだって。山田よし子だから、よっちゃん。」 「イカ?」 …どうやらあなたと私は感性が同じの様です。 「で?そんなオタク君とはどうなの?」 うわ、うまく話がそれたと思ったのに、また掘り返しやがった。 「あ、そのですね、えーっと。…あはは。」 「なるほどね、可哀想に。」 え、理解早くない? 凜は箸を置いてぐいと身を乗り出すと、あたしに言った。 「愛。オタク君に振り向いてもらいたいんなら…。」 そして大声で叫ぶ。 「私に任せなさい!!!」 「ちょ、うるさい!」
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