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その日の放課後、あたしは凜の家に居た。
「はいこれ。しっかり読みなさいよっ!」
凜が薄っぺらい紙をあたしに渡す。
「『KoMaChi第2期生オーディション』…?」
「そう。ずっと同じメンバーでやってきたKoMaChiが、ついに2期生を募集するらしいの。今のうちに入っておけば先輩も少ないし、かなり話題になってるから注目度もすごいって!」
ふーん。
あたしはポップな字体のその紙を眺めた。
「『第一次オーディション・書類審査、二次は面接、三次は歌とダンス』、かぁ…。書類で落とされそうな気がする…。」
「何弱気なこと言ってんの?やってみなきゃわかんないでしょうが。愛ならできる!」
凜はそう言ってあたしの背中をバシッと叩いた。
痛たたた。
背中をさすりながら凜に尋ねる。
「凜ー。んで、まずどうすればいいわけ?」
「書類審査の締め切りは2週間後!それまでに、親の承諾取ったり書類に使う写真撮ったり、書類も書かなきゃいけないし…。忙しくなるわよ!愛!」
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