アイドルかぁ…。

2/7
前へ
/47ページ
次へ
その日の放課後、あたしは凜の家に居た。 「はいこれ。しっかり読みなさいよっ!」 凜が薄っぺらい紙をあたしに渡す。 「『KoMaChi第2期生オーディション』…?」 「そう。ずっと同じメンバーでやってきたKoMaChiが、ついに2期生を募集するらしいの。今のうちに入っておけば先輩も少ないし、かなり話題になってるから注目度もすごいって!」 ふーん。 あたしはポップな字体のその紙を眺めた。 「『第一次オーディション・書類審査、二次は面接、三次は歌とダンス』、かぁ…。書類で落とされそうな気がする…。」 「何弱気なこと言ってんの?やってみなきゃわかんないでしょうが。愛ならできる!」 凜はそう言ってあたしの背中をバシッと叩いた。 痛たたた。 背中をさすりながら凜に尋ねる。 「凜ー。んで、まずどうすればいいわけ?」 「書類審査の締め切りは2週間後!それまでに、親の承諾取ったり書類に使う写真撮ったり、書類も書かなきゃいけないし…。忙しくなるわよ!愛!」
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加