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「はーい。」
あたしは仕方なくうなずいて凜の家をあとにした。
んー、困った。。。
帰り道でとぼとぼと考える。
まず、そもそもあたしなんかがアイドルになれるの?
男勝りで、歌もダンスも未経験で、ルックスだってごく普通なあたしが。
そう思うと不安になる。
無意識に蹴った石は、ころころと転がってどこかに行ってしまった。
けど。
あたしは遼が好き。
その気持ちだけは絶対に変わることがないって、わかってる。
「オタク君に振り向いてもらいたいんでしょう?」
凜の言葉が脳内に鳴り響く。
そうだよ、凜。
あたし、あいつに振り向いてもらいたい。
「だったら道は一つしかないでしょ!」
うん。わかってる。わかってるよ。
「愛。あんた、KoMaChiに入りなさい。」
…入る。入ってみせる。
あたしの心が今、決まった。
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