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あたしはリビングへと駆け下りた。
リビングには家族が揃っていた。
お父さん、お母さん、お姉ちゃん。
あたしの家は四人家族だ。
「あら愛、遅かったじゃない。もう夕御飯よー。」
お母さんが言う。
「お母さん、ちょっと待って。その前に、話したいことがあるから。」
「ま、まさか…っ」
新聞をひらきかけたままお父さんが固まっている。
「大丈夫、愛に限って、彼氏ができたー、とかはないでしょ。あ、言い忘れてたけど、あたし彼氏できたよー。今度連れてくる。」
高校生のお姉ちゃん、空が言う。
「う、嘘だ…」
その台詞を最後に無言になるお父さん。
んー、可哀想に…
「で?話したいことって何?」
お父さんそっちのけでお姉ちゃんが訊いた。
「あ、そーだそーだ。」
思い出して、あたしは口をひらいた。
「あたし…」
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