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「…アイドルになる!!」
唖然とする家族。
その中で最初に声を出したのは、お母さんだった。
「あの、愛…。アイドルって、…何?」
ページ冒頭のあたしの名ゼリフよりも長い沈黙がリビングを包む。
「えー、っと。お母さん世代でいう、百恵ちゃんとか聖子ちゃんのこと…だよ?」
お姉ちゃん、ナイスフォロー。
「あぁ、なるほど!愛はきれいな人になりたいのね!」
「あ、う、うん、そうなんだ。」
すかさず返事をしてしまったけれど、うーん…まぁ、いっか。
あ、そうだ、話を戻さなければ。
「それでね、KoMaChiってとこのオーディション受けてみたいな、って思ってるんだけど…」
恐る恐る訊いてみる。
…沈黙。
…またしても沈黙。
…ねぇ、この家族沈黙多すぎない?
あたしが何故かキレる寸前に、お姉ちゃんが言った。
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