凜の名案。

2/4
前へ
/47ページ
次へ
翌日。 あたしは、教室で親友の凜とお弁当を食べていた。 凜はめっちゃくちゃきれいなお姉さん的容姿なのに、サバサバしすぎた性格のせいか男子が寄って来ない。 いわゆる『黙ってりゃモテる』タイプだろう。 …とか、『黙っててもモテない』あたしは分析するのである。泣。 そして凜は、あたしの好きな人を知ってる唯一の人間でもある。 「で?どうなの、オタク君とは。」 「ちょ、聞こえちゃうじゃん」 そんなあたしの心配をよそに、遼は一人よっちゃんの下敷きをにやにや眺めながら卵焼きをぱくついていた。 「…キモ。」 凜がつぶやく。 え、親友の好きな人のこと、普通にキモいとか言っちゃう? 凜、あんた何か間違ってるよ! 目で必死に訴えるも、凜に届くはずは無い。
/47ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加