違和感

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ある日の夕方 真美は娘の沙良と足らない食材を買いに出掛けていた。 『あっ。慎一君の奥さん?』 と後ろから男の人の声がした。 振り向くと、今日の慎一の現場の手伝いに来てくれている同業者仲間の石井さんだった。 『あら。いつも主人がお世話になっています。 …確か今日は、ウチの現場にお手伝いに来てくれてるそうで。』 と真美が会釈すると 『えぇ。さっき現場が片付きまして解散した所です。 慎一君も帰ったので、彼も今頃は家に着いてる頃じゃ無いかな?』 『えっ!うそっ!こんな日に限って早いなんて。 調味料が足らなくて、まだ夕飯出来て無いんですよ~』 と笑って真美は答えた。 『そうなんだ。ま。頑張って美味いモンでも作ってよ。じゃ、奥さん。また。』 そう言いながら笑顔で手を振りながら石井さんは去って行った。 二人の会話を聞いていた沙良は 『パパもぅ帰ってるの!?』 パパっ子の沙良は 目をキラキラさせて聞いてくる。 『ははっ。みたいだね~。』 『早く帰ろっ!』 沙良は真美の手を握り足早に走って行く。 真美達は慎一の待つ家路に急いだ。
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