違和感

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『あっ…おかえり~。』 リビングに疲れた顔で入ってきた慎一に真美は声を掛ける。 『ふぅ~。ただいま~。あ~疲れた~。』 キッチンカウンターにドサッと弁当を置き慎一は返事をした。 『お疲れ様。遅かったね?』 一人で現場監督から作業までこなしている慎一にとって9時頃に帰宅はよくある事。 真美は特に気にせず 『今日の現場は大変だったんだ? 夕方にさ~石井さ…』 と慎一に石井と偶然に出会った事を話そうとすると 『そうそう。現場の予定が大幅に狂ってさぁ~。今やっと終わって解散した所だよ…あ~疲れた~』 カバンをソファーに放り投げながら慎一がため息混じりで話し出す。 …ドクン… …さっき解散? だって石井さんは夕方には現場は終わったって… 『…石井さんと…今日、一緒だったんだよね…?』 真美は震える様な声で慎一に聞いてみた。 『あぁ。石井さんに今日来て貰ってるよ。 手伝いなのに、こんな時間まで残業で申し訳ないわ…。 石井さんも、もうクタクタで帰宅してったよ。』 どんなに遅くなってもシャワーを浴びてからで無いと食事しない慎一は、話しながら浴室に向かい出した。
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