24人が本棚に入れています
本棚に追加
…携帯…?
今まで一度も携帯なんて見た事ないから考えても見なかった…。
『でも…それって……』
『止めときな。』
真美が声を出すや否や美里がそれを制した。
『離婚する気が無いなら止めときな。』
『えっ…?やだ…美里ったら。離婚だなんて…まだ慎一君がクロとは決まった訳じゃ無いよ?』
余りの思ってもない言葉に久美は慌てて美里に声を掛ける。
『…携帯なんて見るモンじゃ無いって…。
結果がクロにしろ、シロだとしても何にも良いモンなんか入って無いよ…。
てか、アンタもし仮にクロだとしたら離婚するの?』
美里は真っ直ぐな瞳で真美に問いかけた。
『…そんな…離…婚だなんて…。
ただ私は何かあるなら知って事実を突き止めたいだけで…』
離婚なんて真美には考えた事も無い。
けど、慎一が本当に浮気していたら…
もし家族を裏切っていたらと思うと真実を知って夫婦で話し合いたい。
今まで自分が気付かないだけで悪い所もあったかも知れない。
それが原因で浮気では無く、自宅に帰るのが億劫になっているなら
キチンと話し合って解決して行きたい。
最初のコメントを投稿しよう!