不信感

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『はぁ…。アンタは甘く見てるよ。 もし何も無かったとしても一度見てしまうと、また見たくなるモンなの。 何かある度に、見てしまう。蟻地獄みたいなモンだよ。 それに、例え浮気してたとしても、知らなくて良い真実まで知ってしまうからね。』 大きく溜め息を吐きながら美里は『知らぬが仏』と言う事を説明しだす。 『知らなくて良い真実て何? 浮気だったら、とことん証拠を集めた方が話し合いする時に有利じゃない?』 久美はムッとしながら口を尖らせて美里に食い下がる。 『修復を望む話し合いに必要なのは、相手がクロかシロかだけで十分なんだよ。 ただでさえ自分の愛する人が浮気してショックなのに、その相手との愛を語り合ってるメールや画像なんて見たら修復の話なんて出来たモンじゃ無い。 メールや画像が頭から離れなくて…待ってるのは地獄だよ…。』
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