不信感

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――――――― ――――― …待ってるのは地獄か… そんなモンなのかなぁ… …知りたく無い真実… ドクンッ …私の知らない慎一… …ドクン……ドクン… …私の知らないパパ… 『シリタイ?』 『シリタクナイ?』 『あっ!?パパだぁ!!』 慎一が帰宅した車の音で沙良が玄関まで勢いよく走り出した。 『ただいまぁ~。おいおい!?沙良っ!重い!重い!ははっ。重いってば~!』 慎一の足にしがみついて離れない沙良と、それを苦笑いしながらも嬉しそうにじゃれ合っている慎一を見ていると真美も自然と笑みがこぼれた。 『お帰り~。荷物貰おうか?』 『ん。はいはい!パパは手を洗って来るから姫は大人しく待ってて下さ~い!』 慎一は弁当袋を真美に手渡すとリビングテーブルに携帯を置いて洗面所へ向かった。 洗面所では慎一の後を追った沙良と慎一の楽しそうな声が聞こえて来る。 『…待ってるのは地獄か…。 ふふっ。 まさか慎一に限って家族を裏切るなんて有り得ないよね…?』 キッチンのカウンターから慎一の携帯を見つめながら真美は呟いた。
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