異変

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『ふふ。今度の。じゃなくて、今度も。でしょ?』 と真美はイタズラに笑って答える。 慎一は『バカ』が付く程のサッカー好き。 小学校から法人サッカー部に所属し、高校はサッカー推薦で進学する程だった。 卒業後も友人達と趣味の一貫として5つものチームに所属し、年間で数回程しか日曜日は家に居る事はない。 『見にくるだろ?』 毎回、友人達の家族も見に来てて、帰りに居酒屋で皆で『ご飯』が定番となっているのだ。 『ん~。どうしよっかな~。あんまり出掛けるのは恐いし…』 と真美は、いつ産まれても可笑しくない大きなお腹をさすりながら苦笑いして答えた。 二人目を身ごもっている真美の体は出産予定日まで一カ月を切っている。 しかも経産婦ともなると、急に陣痛が起きた時には出産までの時間が短い場合があるのだ。
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