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「100歩譲って結婚するにしても、なんでワタベ? 普通はウララちゃんがワタナベになるんじゃ…?」 「それはワタベが婿養子になるからだ」 婿養子って! 「お前、認めたんだな…。 結婚すること…」 「いや…認めてないけど…。 ていうか、婿養子なんて言葉、どこで知ったの?」 「博士から教えてもらったんだ」 やっぱり…。 「そういえば、2人共授業は?」 「とっくに終わったぜ」 窓を見てみると、空がオレンジ色に染まっていた。 「…気付かなかった…」 「いや、気付けよ!」 バシッ! …マサル君のツッコミ、痛い…。 「じゃあ、そろそろ帰るか」 僕のバッグと自分のバッグを肩にかけるマサル君。 「私も一緒に帰るぞ」 自分のバッグを持つウララちゃん。 僕はのっそりベッドから出た。 「ほれっ!」 マサル君は僕にバッグを渡してくれた。 「ありがとう」 僕は受け取り、保健室の先生に礼を言って出た。
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