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マサル君と途中まで一緒に帰り、僕は今ウララちゃんと2人きりだ。 あれっ? 心臓がドキドキしてる。 僕、女の子と2人っきりなんて、初めてだったっけ? 高校生にもなって、情けないな…。 しかも、ウララちゃんはどっちかというと、かわいい方に入る。 僕はふと、ウララちゃんを見た。 夕日に照らされたウララちゃんの横顔は、とてもキレイだった。 その時、ウララちゃんが急に僕を見た。 「どうした?」 いきなりのことで僕はとっさに、下を向いた。 「なっ何でもないっ!よ…」 びっくりした…。 心臓止まるかと思った…。 深呼吸した僕は、左に曲がった。 僕は右手に違和感を感じた。 見てみると、ウララちゃんが僕の手首を掴んでいた。 「どうしたの?」 「そっちじゃないぞ」 だって僕の家、こっちだし。 「お前は婿養子だから、私の家に住むんだ」 えー! いきなり過ぎるよ! 「僕、まだ両親にこのこと話してないし…」 「そうか。 だったら私がお前の家に行くぞ。 お前の両親に挨拶をする」 ちょっと待って! 「家はこっちか」 ウララちゃんはスタスタと左に曲がり、歩いていく。 僕は慌ててウララちゃんの後を追いかけた。
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