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そう言って全力で逃げるマサル君。
哀れだな…。
全力で逃げたって、僕自転車で行くから、すぐに追いつくのにな…。
僕はゆっくりと自転車を出し、ゆっくりとサドルにまたがり、ゆっくりとこぎ出した。
ゆっくり進んで行くと電柱にしがみついている女の子がいた。
僕はブレーキをかけた。
「…そんなとこで、何してるの?」
声をかけるか、かなり迷ったけど、かけてみた。
動かない。
真っ黒な長い髪が風に揺れているだけだった。
…怖い…。
逃げよう…!
僕の本能がそう言ってる。
そう思ってペダルに足をかけた時、女の子がスタッと地面に着地した。
「送信完了」
っは?
一体この子は何を送信したんだ?
「博士にテレパシーを送ったんだ」
なるほど!
博士にね!
って!!
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