空、再び闇へ行く

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私達に用があるのでしょう?」 「・・・流石はアルコバレーノの一角を担うお方」 そう言いながら出てくる人物。 金髪に黒スーツ、明らかにこの辺りの人ではない。 「加えてお弟子さんにまでバレてしまうとは、私もまだまだですね」 「いえ、貴方の気配は隠れていましたよ。悠はいささか常人より敏感なだけです」 「ほぅ、それは貴方の指導のたまものでは?」 「そう言って貰えるとは、ここは素直に受け取っておきますね」 このまま、ほおって置いたらいつ止まるか解らない会話に申し訳なさそうに介入する第3者。 「あのー、師匠」 「これは失礼、帰る途中でしたね。さぁ、行きましょうか。貴方も一緒に」 「この方も、ですか?」 「勿論ですよ。我々に用があって、わざわざこのような奥地へいらしたのですから」 「それは、そうですけど・・・」 (珍しく、怪しいとか思わないんですね) 微笑む風師匠に悠は曖昧な返答しか出来なかった。
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