72人が本棚に入れています
本棚に追加
先ほどの笑顔は薄れ、真剣な眼差し。
「わかりました。でも、1つよろしいですか?」
「何だね」
「2人で話がしたいので、申し訳ないのですが・・・」
「・・・わかった。マルシィ」
Ⅸ世が視線を送るとマルシィは躊躇なく動き、
「失礼しました」
部屋を出て行った。
「これで2人だけだね」
「ありがとうございます」
ここからは周りの空気も変わる。
「ここに来てもらった理由はもう聞いているね?」
「はい。ボクが再びそちらへ戻るように、ということですね」
「そうだよ。でも、ただ戻れということではない」
「・・・どういうことですか?」
すると、Ⅸ世は1枚の写真を取り出した。
茶髪のツンツン頭の少年を中心に、右に銀髪の、左に黒髪の少年が話しをしている。
実に賑やかそうだ。
「この真ん中の子は私の孫でね」
「・・・何となく解かりました。」
悠は写真を見て、
「ボクが彼らの補佐をする、ですよね」
最初のコメントを投稿しよう!