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聞こえるのは竹の葉が風になびき、すれる音だけ・・・。
そんな静寂の中に1人たたずむ少女がいた。
月に照らされ輝きを放つ銀色の髪を持つ彼女は、夜空のように漆黒の瞳で空を見上げていた。
(今晩は三日月だというのにきれいね・・・憎いくらいに。星の輝きを奪って・・・)
そのとき、ガサッという音がした。自然と構える少女。
(誰か、来る)
「こんなところで一体何をしているのですか?」
「あ、師匠」
師匠。彼女にそう呼ばれた彼は、漆黒の髪に瞳を持ち、赤い中国服に身を包んだ"赤ん坊"だった。
彼は茂みから出てくると、彼女の近くにあった丸みを帯びた岩に腰かけた。
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