猫と少年

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「ほう。その齢で使い魔か……。ああ、使い魔についても……まあ習い始めるのは二年生になってからなのだが、一応説明しようかな。では次の生徒、自己紹介をよろしく頼む。」 ウィルはそう促し、次の生徒へと自己紹介を移した。稀にではあるが、名のある家の者であったり、既に基礎魔法が使えるという者に限ってではあるが歓声の声が上がったりざわめきが生まれたりした。 アークが入学式の時に話しかけた赤髪猫目の少年も同じ組らしく自己紹介をしている。 「ハデス=ミネルソン。属性は火属性で、武器は大剣。初級魔法と基礎魔法、あとは下級魔法を少し使える。これからもよろしく頼む。」 ハデスと名乗る少年は身には灼熱を、心には氷河を持っている様な印象を受ける。更には、魔法学校に入学してからでないと中々習わない魔法を幾つか使えるという。既に彼の技量[レベル]はこの教室にいる生徒より二歩三歩進んでいるのだ。
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