21人が本棚に入れています
本棚に追加
質問はあるか、と全体に問いかけると金髪の女子生徒が手を上げている。
「じゃあ、サフィーネ。」
「はい、えっと……使い魔契約をするとどの様な利点が得られるのですか?それと五十年以前は契約している人がいたのに対してそれ以降使い魔契約をしている人を見なくなったっていうのは何故なのですか?」
質問が長くてすみません、そう最後に口添え女子生徒は席に着いた。それを満足そうな顔で頷きウィルが話出す。
「いい質問だ、サフィーネ。先ず利点についてだが、利点は戦闘の補助や移動の補助、あとは……家族としての役割を担っている場合が多いな。」
戦闘の補助と聞いた生徒は仕切りにやってみようかという意欲が見られた。戦闘の補助をしてくれるというのであれば、戦闘時には数的有利を得られるということだ。
だが、と強い口調でウィルは生徒の意欲を断ち切らんとする。
「だが……何故五十年程前から見なくなったのか。それは、使い魔契約時に契約者が死んでしまうからなんだ。魔族と契約を結ぶ為の条件。これが、契約魔族との決闘だからだ。つまり、魔族を使役するためには魔族を屈服させなければいけない。多くの人はそれが出来ずに……死んだからだ。」
その言葉に、大多数の生徒は息を呑む。
最初のコメントを投稿しよう!