2232人が本棚に入れています
本棚に追加
咲はさっきの写メを消した。
《ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい》
「謝りすぎだろ!あと俺がそんなことするわけないじゃん!家族なんだし、あとお願いがあるならそんな弱味を握らなくてもある程度のことは聞くよ」
《本当?》
「ああ、でお願いってなんだ?」
《お姉ちゃんを好きならないで》
「無理」
《Σ( ̄□ ̄;)》
「だってもう好きだから、それじゃ」
俺は、そう言って下着を取り出した。しかし着替えは寝間着に適した物が見つからなかったから母親の浴衣にした。
「お待たせ、ここに置いておくから」
「ありがとうございます」
俺はやることも無かったのでベッドに寝転がった。するとうとうとしてきたので電気を消した。
寝ていたが誰かが俺の部屋に入ってきた。
すると入ってきたのは咲だった。
「な、なんかよう?」
俺は咲の目が赤くなっていることに気付いた。
「ほら。入れよ」
すると咲は抱き付いて声を出さないで泣いた。否、出せないので涙しか流せなかった。
泣き疲れたのか眠ってしまった。
するとまたドアが開いた。やはり恵凪だった。
「こちらに咲がきていませんか?」
「来てるよ。今寝たところ」
「そうですか、じゃあ・・・」
恵凪がドアを部屋から出ようとしたが俺は
「恵凪も一緒に寝る?」
恵凪は俺の後ろに抱き付いて黙っていたので。
「なぁ、恵凪。俺、お前のこと好きになっちまったからよ。決して同情して俺の家に住まわしている訳じゃないからな。お前がこの家から出ていくって言っても俺はお前を引き止めるし、お前が俺を嫌いになっても俺は嫌いにはならないからな。だから心配するな。俺がお前達を守ってやるからな」
恵凪は顔を俺の背中に埋めて
「はい」とだけ応えた。
最初のコメントを投稿しよう!