告白

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顔を上げると、俺の同僚、吉田薫が立っていた。 手にはお茶のペットボトルが握られていた。 「彼女かい?羨ましいなぁ。デートのお誘い?」 「あぁ、まあな。」 薫は大きなため息をつくと、 「んなひまねぇだろ。そら、次行くぞ。」 と言った。俺は素直について行く。  八月の暑い土曜日。 俺達が生きるこの世界で一番暑い土曜日。 社用車の運転席でそんなことを想う。 窓の外の空は蒼く、排気ガスに汚れながらも、遠く澄んでいた。
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