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―――翌日
眠い。そして、朝陽がとても眩しい。
昨日の夜、薫に付き合わされて、家に帰ってきたのは夜中の三時を回っていた。
そのため、寝たのは四時になってしまった。
携帯から水樹奈々の『POP MASTER』が流れる。
メールである。画面には『綾ちゃん』と表示されていた。
携帯を開く。メール画面に変え、内容を確認する。
『おはよー!今日はデートだね。九時に滝の広場。時間厳守だよ。P.S.車よろしくね。行きたいところがあるんだ。じゃあ、またねー。』
「了解でーす。っと。」
短いメールを送り返す。
滝の広場までは車で十分足らずで着く。
全ての準備を整えたところで、携帯が鳴った。
画面には『吉田薫』と表示されていた。
急いで電話に出る。
薫はすぐに出ないとキレる。
なので、いつも勢いがすごくなってしまう。
「何だよ、薫!?」
『おーおー、すごい迫力。』
「お前のせいだろ。」
『はっはっはっ。ところでさ、今日空いてるだろ?』
ピンときた。合コンのお誘いだ。
「…合コンか?わりぃ、今日無理だわ。デートがあるから。」
『いいねぇ、モテる人は。』
「いつも断ってるだろ?もう誘うなよ。」
『お前が来ないと盛り上がらないんだよ。』
「…もう切るぞ。」
『あっ、こらまて。』
無視して電話を切る。
あとでグチグチ言われるが、気にしない。
それより、もう時間だ。
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