3人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
玄関を出て、階段を降りる。
駐車場から黄色のスイフトを探しだし、乗り込む。
車を発進させ、滝の広場へと向かう。
運転席から見える景色が秋へと向かっていた。
滝の広場には通勤客や、観光客がまばらに歩いている。
そのなかに、一人だけカメラを構えている綾を見つけ、近づいていって後ろから目隠しする。
「だーれだ?」
「ふぇっ!?…涼くん!」
「あたり!遅くなってごめん。」
手を綾の顔から離す。
綾は満面の笑みで振り返る。
何度見てもかわいい。
「もぅ。二分遅刻!」
「ごめんごめん。とことんウザイやつに捕まってたからさ。」
綾はもう一度「もぅ。」と呟いて、わざとらしく頬を膨らませた。
これもまたかわいい。
最初のコメントを投稿しよう!