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(涼目線)
隣には、すやすやと寝てる侑李と裕翔
裕翔の目には涙のあとがいくつもある。
何かを抱え込んでいるのはわかっていた。簡単な気持ちで聞きはじめようとした俺には重い話だった
だからって離れるわけにいかない。
好きなんだ。俺が側にいたい
『僕、両親と血が繋がってない。』
『…は?』
『捨てられたんだ。生まれて間もなくに、侑李と同じころかな。お金のために売られた』
『…』
『いまの両親が僕を買ったんだ。中学生になるときに聞いた。聞きたくなかったよ、幸せだった僕はそのままでいたかった』
昔はニコニコと愛嬌のある笑顔を振り撒いて、まわりまでもを幸せにしていたこいつがこんなになってしまったのはちょうど中学生
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