0015

2/7
前へ
/200ページ
次へ
「た、だいま。」 「おかえりー。っわ、侑李こら!」 振り払うことができなかった。圭人の腕を。 思えば、出会ったときからずっと圭人はどことなく涼介に似ていた。 微笑んでくれたときの温かくなる気持ちも、「裕翔」なんて呼ぶ優しい声も なにを迷ってるんだろう。 ちゃんと場所がある、必要としてくれる場所が 「裕翔?」 「え、なに?」 「いや、侑李が…」 下を見ると不機嫌な顔で僕を見ている侑李。ずっとずっと抱っこされるのを待っていたみたい。 「わっ、ごめんね…。」 急いで抱っこすると、嬉しそうに目を細めた -
/200ページ

最初のコメントを投稿しよう!

682人が本棚に入れています
本棚に追加