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本当かと確認されたのに、苛立ちを感じたせいか、トゲのある返答になってしまった。
「そうですか、ありがとうございました。失礼します」
こちらに文句を言うこともなく、レイヴンはこちらに微笑を向けると、あっさり立ち去っていった。
イレーヌにだけ後味の悪さが残り、それもまた少し苛立ちに変わった。
「イレーヌ、紅茶飲む?」
にこにこと笑って紅茶を勧めてくる主人を見ると苛立ちがさっとひいて、妙な脱力感が代わりに鎮座した。
「姫様ー!俺にお茶ください!」
ルイの登場とともにイレーヌの苛立ちは倍増して、帰ってきた。
哀れなルイはイレーヌから一発頂戴して、少しの間意識を飛ばした。
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