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青山霊園は、都内の巨大霊園というだけあって怪談話に事欠かない。
中でもタクシー怪談は有名である。
青山霊園付近でタクシーを走らせていると、一人の女がタクシー待ちをしていた。
髪は長く、終始うつむいており表情は確認できない。
おまけに、真夏だというのにロングコートを羽織っていて、どうにも得体が知れない。
少し不気味に思いながらも女をタクシーに乗せた。
「どこまで行かれますか?」
と尋ねても
「××市の方に…」
とざっくりとした場所しか言わないので、とりあえずそちらの方向にタクシーを走らせた。
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