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祖母は中々帰ってきませんでした。
探しに行こうかと思い始めた時、家の電話が鳴って、母がでました。
母は電話を切るなり、青ざめた顔で、
「○○(私)!おばあちゃん、事故にあってF病院に運ばれたって!」
私は頭が真っ白になって、とにかく父と兄は仕事でまだ帰っていなかったので、母と妹の三人で急いで病院に向かいました。
ですが残念な事に私達が病院について間もなく、祖母は亡くなりました。
私は泣きました。あの時、あんな事を言わなければ祖母は外に探しに行く事も死ぬことも無かったのに、後悔で頭がいっぱいでした。
通夜も終わり、しばらくたった頃、夢を見ました。
祖母の夢です。
夢に祖母がでた時、私は
「夢なんだなコレ。」と考えていました。
祖母はただ黙って、私の頭を撫でていて、私は不意に涙が込み上げてきました。夢の中で私は泣きながら祖母に謝り続けました。
祖母に抱きついて泣きました。
しばらくして、祖母が私の背中をポンポンと優しく叩いた時、
「あたしこそごめんねぇ、ペンはもう見つかったよ。あたしはもう行くけど○○(私)は元気でやるんだよ」
と耳元で言ったのです。
そこで目が覚めました。
目が覚めると泣きながら寝ていたらしく、目元が濡れていました。
腹が減ったので二階を降りて居間を通った時、母に呼びとめられたんです。
「○○!これ!」
私に走り寄ってきた母の手元にはあのペンがあったのです。
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