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突如、レイの膝が笑う。そればかりか、脳に酸素が行き渡らなくなる。吐き気すらもようしてきた。
『毒素』
『音波』
『冷気』
『更には魔法による間接的作用によって周囲の空気を薄めた。待ち一辺倒のお前の体を内部から壊させて貰った。』
「駄目だな、、、全っ然!!いけてねぇ、己の絡繰りを敵にべらべら喋るなんて三下のやる事だぜ!!」
『はっ!!』
中傷的嘲笑。
『黙れレイ・スティーブ。客観的視点をもって状況を理解しろ。見てみろ最初の威勢と較ぶる価値も無い貴様の体たらく。もはや貴様に我が敵を名乗る資格は無い。』
「なるほど、コイツはやべぇかもしんねぇ………。」
『さぁ、貴様の血で我が紅の剣を更に朱く染め上げてやろう。』
「目前の勝利にはしゃぐなんて可愛い所もあるじゃねぇか。だが、隙だらけだぜ?」
『暴王』が大剣を振り上げた瞬間、事態が急変した。レイの容態が一転して良好になる。そしてこのリーチは。
『なっ!?』
「やっと感情を見せたな『暴王』
少し安心したぜ。」
居合いの構え。
「じじぃが『超越』って呼んでた。俺は自分より速いものがいたらそれより速く、固いものがいたらそれより固く、強いものがいたらそれより強くなる。毒が体を蝕めばその毒を中和する抗体だって作りだすんだぜ。それが俺の最強の証明であり手段であり特性。くだらねぇだろ?」
『三下がっ、、、!!』
「敵に絡繰りって云々か、そっくりそのまま、まめな奴だな、だが、この距離では俺は無敵である自信と実績がある。お前は俺のもう敵じゃねぇ。」
「命を、、、貰い受けるぜ。」
『風斬り《一の編》!!!!』
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