――英傑――

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「八英衆。」 「各異なる分野で歴史的偉業を残した人物を集めた集団。」 レイの呟きに補足する様にロックが続く。 「知ってたのか?」 「知ったのだ。貴様に敗れた俺が貴様について何も調べずして最強を目指していると億劫無く吠えられる訳が無かろう。そしてここは『八英衆』が一人マリー・アズモンドが商いの拠点にしている館という事か。字面で見た限りではどうても思えなかったのだが、実際には『占い』とはどういう事なのだ?」 「お前は無口なんだか饒舌なんだか良くわかんねぇな。」 「理解出来ない。というのが嫌いなのだ。この魔法世界において知識とは則ち力だ。知らないという慢心と、理解出来ないという怠慢は、死を引き寄せる上等な撒き餌である。俺は奴らを殺したい。俺が殺す事が重要なのだ。つまり強くなる事と生きる事が俺には必要である。故に知る義務が発生する。」 瞬間、何の前触れも無く『占いの館』のドアが開き、声が届く。 「―――無駄だよロック、、、君?いや、長い付き合いになるだろうから、ため語で良いよね?そう、ロック。 君が言っている事は極めて正しい。知る事は相手を殺す武器である。それ故に知られる事は己を殺す原因になる訳だ。故に我が師、マリーはその絡繰りを知られる事なくその希有性を損なう事無く、生きてこれた。 解るよね?『八英衆』の情報なんて、教えてくれって言って、教えられる訳が無い。何故なら彼等はあらゆる分野で『優秀者』として生き抜いてきたのだから。 そして、ごきげんようお二方。 ここは『占いの館』 我が師、マリーは君達の来訪を予見はしていたのだけれども、流石に眠いっていって2時間前に眠っちゃった。 でも、どうせ君達の望みは叶えられるのだから入りたまえ。 何故ならここは『占いの館』なのだから。」
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