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みすずの部屋に通ずるドアをあけると俺達はかたまってしまう。
そこには二人のみすずがいた。
一人はベットに白い布でしばられた状態でもう一人は、彼女にのしかかった状態で。だが、首は締めていない。
あまりにも異常な状況に思考回路がとまりただただながめてしまう。
「みんななにしてるの! 助けてよ! 」 みすずの言葉ではっと気づいて健太は走って上にのるみすず(仮にAとする)に体当たりしそのまま押さえ込む。
俺はその間に布でしばられたみすず(仮にこちらはBとしておく)をほどき助け出した。
「みすず―っ? 騒がしいけれど何かあったの? 」
階段下から聞こえる母親の声に
「なんでもない。ちょっと棚にぶっかって物が落ちただけだから」
「そう? それならいいけれど」
パタパタパタパタ
スリッパの音がして母親が去っていく。「香苗! ドア、閉めて」
小声でまだ立ち尽くしている早苗に言うみすず。
慌て香苗はドアを閉めたところでとりあえずみすずAのおさえを腕のみにして解放する。
みんなが座ったところで、俺が話し始めた。
「一体どうしたんだよ? なにがあったんだ? 」
「うん、それが私にもわからないんだ」
とみすずB。
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