彼女の困惑

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「ちょっ……北原さん……!?」 「事実なんだからさ、言ってもいいでしょ?」 慌てる雄太とは対照的に、莉奈は至って平然としている。 「………。」 キス……? そっか……二人はキスしたんだ。 いや……カップルだからそんなの当たり前だよね……。 うん……カップルだし……。 「……おい北原。今の話……本当なのか?」 連が真剣な表情を莉奈に向ける。 「そんなの田中のリアクションを見れば分かるでしょ。」 「や、あの……えっと……」 二人の視線を向けられたことに気付いて、雄太は困惑してしどろもどろになってしまった。 「そうか……。雄太、良かったな。ファーストキスだったろ。」 「え……あ、まあ……。」 連はそう言いながら、おもむろに携帯を取り出していじり始めた。 「で、どんな感じだったんだよ?」 「いや、突然だったから何も考える余裕とか無か……って何俺の写真撮ろうとしてるの!?」 よく見ると、連はこっそりと携帯を雄太に向けていた。 「なんだ、気付いたのか。記念に撮っておこうと思ったんだけどな。」 「いやいやいや!」 「何だよ……まあいいか。それより雄太、ちょっとジュース買ってくるけど欲しいのあるか?記念に奢ってやるよ。」 そう言って連が立ち上がった。 「本当に!?ならソーダよろしく!」 「OK。じゃあ行ってくる。」 それだけ言って連は屋上を出て行った。 ♪~~ 「……?」
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