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～～～莉奈視点～～～
｢……来たか。｣
校舎裏の隅――そこに成宮が待ちくたびれたようにして立っていた。
｢あんな回りくどいメールで呼び出して何の用?｣
さっきのメールは成宮からのもので、ここにすぐに来いとの内容が書いてあった。
｢何の用か位は分かってるだろ。｣
成宮があたしを睨み付ける。
｢……何?そんなにあたしが田中とキスしたのがおかしい?｣
｢ああ。おかしいだろ。｣
成宮が一層強く睨んでくる。
｢…………。｣
面倒だなぁ……。
こいつはあたしの手に負えないから最低限以上は関わりたくない。
｢……はぁ。いや、まあ、別に俺はお前を責める為にここに呼んだ訳じゃない。｣
｢……じゃあ何?｣
こいつとの会話は緊張して仕方がない。
出来る限り早く田中達の所に戻りたいなぁ……。
｢お前を呼んだのは一つ確認したいことがあったからだよ。｣
｢確認?｣
成宮は睨むような視線は緩めたものの、あたしの全てを見透かしているかのような嫌な視線を向けてきた。
｢お前……雄太のこと好きだろ?｣
………は?
｢は?アンタ何言ってるの?田中はあたしの友達。それ以上はないから。｣
何を言い出すかと思ったら……。
何?こいつ頭おかしいの?
｢友達……か。そうだな。お前の場合は友達も少ないしそう思うのかもな。｣
｢アンタに友達少ないって言われたくないから。｣
その分かってるっていう顔……かなり腹が立つ。
アンタだって同じ高1でしょ。
｢確かにそれはそうかもな。じゃあ言い方を変えるか。お前は人付き合いをしなさ過ぎてる……ってところだ。｣
意味が分からない。
こいつは何なの?
｢まあ、それに加えてお前はあんなことが――｣
｢それは言わないで!｣
………。
｢……そうだな。悪かった。でも、男嫌いになったお前が身内以外の男に気を許すなんていいことだろ。俺はお前なら……別にいいと思う。｣
｢……はぁ?大体これはアンタが持ち掛けて――｣
｢俺にも色々あるんだよ。色々な。｣
それだけ言うと、成宮は去って行った。
｢………。｣
アイツ……本当に何なの……?
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