彼女の困惑

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「連。あたし……やるよ。」 「……二言は無いな?」 「勿論!」 たとえ失敗してもう雄太と話せ無くなったとしても……あたしは後悔しない。 莉奈には悪いけど、これだけは譲りたくないから。 「よし、それなら俺は全力でサポートしてやるよ。何か気になったことがあれば何でも言っていいし、愚痴もぶつけていいからな。」 連が軽くあたしに微笑みかける。 「連……ありがと。」 「気にするなよ。そんなことを一々言う仲でもないだろ。」 ………。 うーん…… 「ん?どうした?」 「いや……うん。凄くありがたいのは間違いないんだよ?」 でも……うん。 「……何だよ。」 「いや、さ……あまりに連が優しすぎてちょっと気味が悪いっていうか……」 あの連が……ねえ。 「……今までのこと全部撤回していいか?」 「あ、いや!ごめん!ほんとにごめんなさい!」 でもやっぱりなんか不気味に感じちゃうのはしょうがないと思うよ! 「冗談だよ。……まあ、俺も俺で目的はあるからな、別に沙希の為だけって訳じゃない。だからあんまり疑わなくても大丈夫だよ。」 「……目的?」 「あんまり勘繰るなよ。それよりお前は雄太と付き合うにはどうすればいいかを考えろよ。色々後始末しないといけない問題もあるしな。」 どうもあんまり突っ込まれたくないのか、連が少し嫌そうな顔をした。 「じ、じゃあ……まずはどうすればいいかな?」 「そんなの自分で考えろよ。俺がやるのは沙希のバックアップだけだ。内容は沙希が考えるんだよ。」 あ、優しいと思ったけど厳しいところはやっぱり厳しいんだ……。 ……でも、連のお陰で一歩踏み出す勇気は持てた。 あとはあたしが頑張らないといけないよね。 「連?」 「ん?」 「あたし……頑張るよ!」 どうなるかは分からないけど、あたしなりに頑張ってみよう。
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